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WordPressの導入 (後編)

前編ではWordpressをインストールする環境の準備をした。
後編ではいよいよWordpress自体を導入、構築してゆく。

目次

  • 最新版Wordpressのダウンロード、解凍、スクリプト一式の設置
  • インストールウィザードの実行
  • 「FTP情報が必要」の対応
  • 最新版Wordpressのダウンロード、解凍、スクリプト一式の設置

    まずはWordpressのスクリプト一式を公式サイトからダウンロードする。
    多くの解説ページではホスティングサーバでWordpressを構築する前提で、作業PCのローカルにダウンロードし、
    ホスティングサーバへアップロードする手順を紹介していると思うが、インターネットに接続できるVPSでは無駄なことだと
    思うし、1つのファイルを何回もダウンロード、アップロードを繰り返すとファイルの破損、欠損の原因にも
    なりやすい。
    ので、VPSからwgetコマンドを使って一発でVPSにダウンロードする手順を紹介する。

    まずは以下のURLにアクセスする

    WordPress を入手

    ページの中ごろにZIPファイルのダウンロードボタンがあるのでそれを右クリック、リンクのコピーをクリックして
    ダウンロードリンクをコピーする。

    前編と同様、TeraTerm等のSSHクライアントでVPSにログインし、以下のコマンドを実行してWordpress一式の
    tarファイルをダウンロードする。

    # wget https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz
    –2023-01-14 22:45:33– https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz
    Resolving ja.wordpress.org (ja.wordpress.org)… 198.143.164.252
    Connecting to ja.wordpress.org (ja.wordpress.org)|198.143.164.252|:443… connected.
    HTTP request sent, awaiting response… 200 OK
    Length: 23578448 (22M) [application/octet-stream]
    Saving to: ‘latest-ja.tar.gz’
    latest-ja.tar.gz 0%[ ] 0 –.-KB/s latest-ja.tar.gz 0%[ ] 51.73K 257KB/s latest-ja.tar.gz 0%[ ] 120.48K 300KB/s latest-ja.tar.gz 1%[> ] 275.60K 451KB/s latest-ja.tar.gz 3%[==> ] 691.60K 853KB/s latest-ja.tar.gz 7%[======> ] 1.74M 1.72MB/s latest-ja.tar.gz 20%[===================> ] 4.58M 3.78MB/s latest-ja.tar.gz 39%[======================================> ] 8.85M 6.27MB/s latest-ja.tar.gz 56%[=======================================================> ] 12.74M 7.90MB/s latest-ja.tar.gz 75%[==========================================================================> ] 16.96M 9.35MB/s latest-ja.tar.gz 93%[============================================================================================> ] 21.11M 10.5MB/s latest-ja.tar.gz 100%[===================================================================================================>] 22.49M 10.8MB/s in 2.1s
    YYYY-MM-DD hh:mm:ss (10.8 MB/s) – ‘latest-ja.tar.gz’ saved [23578448/23578448]

    ダウンロードが完了したらrootユーザのホームディレクトリにダウンロードできてるので下記のコマンドを実行して
    latest-ja.tar.gzの存在を確認しよう。
    本来ならダウンロードしたファイルのハッシュ値を確認して、ファイルが破損していないかチェックしたほうがいいのだろうが、
    今回は割愛する。

    # ll /root
    -rw-r–r– 1 root root <ファイルサイズ> <ダウンロードした日時> latest-ja.tar.gz

    ファイルの存在を確認出来たら下記のコマンドを実行して/rootに解凍しよう。

    tar zxvf latest-ja.tar.gz
    wordpress/
    wordpress/wp-login.php
    wordpress/wp-cron.php
    wordpress/xmlrpc.php
    wordpress/wp-load.php
    wordpress/wp-admin/
    wordpress/wp-admin/credits.php
    wordpress/wp-admin/admin-functions.php
    wordpress/wp-admin/options-reading.php
    wordpress/wp-admin/edit-tags.php
    wordpress/wp-admin/link-manager.php
    wordpress/wp-admin/options-writing.php
           ・
           ・
           ・
           ・

    解凍が完了したら/roo配下にwordpressディレクトリができているはずなので、下記のコマンドを実行して確認する。

    # ls -ld /root/wordpress
    drwxr-xr-x 1 1006 1006 498 <ディレクトリの作成日時> wordpress

    rootのホームディレクトリに解凍出来たらApacheのDocumentRootへ一式をコピーする。
    openSUSEの場合、ApacheのDocumentRootは/srv/www/htdocs/だ。

    # cd /root/wordpress
    # cp -rR * /srv/www/htdocs/
    # ll /srv/www/htdocs/
    total 204
    -rw-r–r– 1 root root 405 Jan 22 23:12 index.php
    -rw-r–r– 1 root root 19915 Jan 22 23:12 license.txt
    -rw-r–r– 1 root root 7389 Jan 22 23:12 readme.html
    -rw-r–r– 1 root root 7205 Jan 22 23:12 wp-activate.php
    drwxr-xr-x 1 root root 2776 Jan 22 23:12 wp-admin
    -rw-r–r– 1 root root 351 Jan 22 23:12 wp-blog-header.php
    -rw-r–r– 1 root root 2338 Jan 22 23:12 wp-comments-post.php
    -rw-r–r– 1 root root 3001 Jan 22 23:12 wp-config-sample.php
    drwxr-xr-x 1 root root 62 Jan 22 23:12 wp-content
    -rw-r–r– 1 root root 5543 Jan 22 23:12 wp-cron.php
    drwxr-xr-x 1 root root 9386 Jan 22 23:12 wp-includes
    -rw-r–r– 1 root root 2494 Jan 22 23:12 wp-links-opml.php
    -rw-r–r– 1 root root 3985 Jan 22 23:12 wp-load.php
    -rw-r–r– 1 root root 49135 Jan 22 23:12 wp-login.php
    -rw-r–r– 1 root root 8522 Jan 22 23:12 wp-mail.php
    -rw-r–r– 1 root root 24587 Jan 22 23:12 wp-settings.php
    -rw-r–r– 1 root root 34350 Jan 22 23:12 wp-signup.php
    -rw-r–r– 1 root root 4914 Jan 22 23:12 wp-trackback.php
    -rw-r–r– 1 root root 3236 Jan 22 23:12 xmlrpc.php

    WordPressのファイル一式のパーミッションには諸先輩方もそれぞれに一家言お持ちのようだが、基本的には
    オーナーに読み取り変更実行、それ以外には読み取りがあれば動くはずだから値としては744で動くはず。
    セキュリティ的には少し甘いかも知れない。
    以下のコマンドを実行してパーミッションを変更する。
    上手くいかなかったらパーミッションを少しずつ緩めてみてほしい。

    # chmod -R 744 /srv/www/htdocs/ → パーミッションの変更
    ll /srv/www/htdocs/ → パーミッション変更の確認
    total 220
    -rw-r–r– 1 wwwrun www 849 Apr 8 23:42 .htaccess
    -rwx—r– 1 wwwrun www 405 Mar 25 13:09 index.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 19915 Apr 8 23:19 license.txt
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 7402 Apr 8 23:19 readme.html
    -rwx—r– 1 wwwrun www 7205 Mar 25 13:09 wp-activate.php
    drwx—r– 1 wwwrun www 2776 Mar 25 13:09 wp-admin
    -rwx—r– 1 wwwrun www 351 Mar 25 13:09 wp-blog-header.php
    -rwx—r– 1 wwwrun www 2338 Mar 25 13:09 wp-comments-post.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 3013 Apr 8 23:19 wp-config-sample.php
    -rwx—r– 1 wwwrun www 3644 Apr 8 23:36 wp-config.php
    -rwx—r– 1 wwwrun www 3346 Mar 25 13:27 wp-config.php_org
    drwx—r– 1 wwwrun www 90 Mar 25 13:46 wp-content
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 5536 Apr 8 23:19 wp-cron.php
    drwx—r– 1 wwwrun www 9402 Apr 8 23:19 wp-includes
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 2502 Apr 8 23:19 wp-links-opml.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 3792 Apr 8 23:19 wp-load.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 49330 Apr 8 23:19 wp-login.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 8541 Apr 8 23:19 wp-mail.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 24993 Apr 8 23:19 wp-settings.php
    -rwx—r– 1 wwwrun www 34350 Mar 25 13:09 wp-signup.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 4889 Apr 8 23:19 wp-trackback.php
    -rwxr–r– 1 wwwrun www 3238 Apr 8 23:19 xmlrpc.php

    インストールウィザードの実行

    いよいよインストールウィザードを実行する。
    作業PCでブラウザを起動し、以下のURLへアクセスする。

    https://www.officeneighbors.jp/

    すると次の画面が表示される。

    「さあ、始めましょう!」ボタンをクリックして次の画面へ進む。

    上の画面で<データベース名>、<ユーザー名>、<パスワード>を前編のデータベース作成時に設定した値を入力して
    「送信」ボタンをクリックする。
    データベースへ接続できていたら次の画面へ移る。

    上の画面で[インストール続行]ボタンをクリックすると足りないファイルを作成したり、データベースに
    初期データを投入したりして次の画面へ移る。

    この画面でサイトのタイトル、サイト管理者のユーザー名、パスワード、連絡先メールアドレスを決める。
    パスワードはデフォルトでWordpressが強力なパスワードを提案してくれるが、自分で決めたパスワードを
    手入力することもできる。その場合は脆弱なパスワードでは[Wordpress を インストール]ボタンをクリック
    することはできない。
    入力箇所をすべて入力したら[Wordpress を インストール]ボタンをクリックしてしばらく待つ。

    左上の画面が表示されたらインストールは成功したので[ログイン]ボタンをクリックして右上の画面で
    管理者ユーザー名、パスワードを入力してログインしてみよう。

    「FTP情報が必要」の対応

    これでWordpressの導入・設置が終わったので、サイトの編集や構成ができるのだが、実はこのままだと後でちょっと
    困ったことが起きる。
    しばらくWordpressを使っているとテーマなりプラグインなりWordpress本体なりのアップデートの通知が来る。
    で、アップデートを実行したら「接続情報」ダイアログが表示されて入力待ちになる。もちろんホスト名もFTPユーザー名も
    FTPパスワードも分からない。
    この問題に下記のページを参考にして対応した。

    WordPress更新時にFTP情報入力画面が表示される場合の対処方法3つ

    このページでは対処方法を3種類紹介してくれているが、そのうちのwp-config.phpに1行書き足す方法をとった。
    以下はその手順だ。

    まず、viで/srv/www/htdocs/wp-config.phpを開く。事前にバックアップ取るのを忘れずに。

    # vi /srv/www/htdocs/wp-config.php

    そして最終行に以下の1行を追記して:wqコマンドで保存終了する。

    define(‘FS_METHOD’,’direct’);

    保存したら以下のコマンドを実行してApacheを再起動する。

    # systemctl restart apache2

    またブラウザからサイト管理者でログインして、アップデートが来たらアップデートしてみよう。
    今度は接続情報を聞かれずにそのままアップデートできるはずだ。

    次はWordpressサイトの最低限の要素の編集を、テーマやプラグインのインストール、画像等のメディアの
    アップロードなどを交えて解説するつもり。

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